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2008年9月 3日

大野 晋 (第2日・若手研究者海外派遣成果報告会)

大野 晋 (立命館大学大学院政策科学研究科D1 / RA1)

「歴史的な出来事のための可視化環境の研究」
Research of visualized environment for historical events

 発表者は、デジタルデータとして保存された時系列情報を持つ出来事を表現する仕組みの開発を行っている。その仕組みは、研究者にとっては分析するためのツールとなることを目的とし、学習者にとっては新たな関係性から好奇心を促すツールとなることを目的としている。今回の発表では、現在の研究を行っている仕組みを説明するとともに、デモンストレーションを行う。

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2008年9月 3日

ヨーゼフ・クライナー (第2日・午後第1部)

ヨーゼフ・クライナー Josef Kreiner (法政大学企画・戦略本部特任教授、法政大学国際日本学研究所兼担所員、ボン大学名誉教授)

「ヨーロッパの日本コレクション −その日本観及び日本研究における意味と役割」
Japanese Collections in Europe: Their Role within the Japanese Studies and their Significance for the Formation of the Image of Japan

 ヨーロッパの美術館・博物館をはじめ、王宮殿当や公人コレクションに約50万点以上の日本美術・工芸と民具・生活用品のコレクションが保管されている。古くは16世紀の骨董陳列室(クンストカンメル)に遡る漆器、屏風、武具や陶磁器、あるいは生活用品として愛された着物は、ヨーロッパ人の想像を刺激し、非常にポジティブな日本観を作り上げた。この日欧交流の早期の蒐集は多くの場合19世紀末頃設立された国立博物館の基礎になる。ケンペルのコレクションは大英博物館、大シーボルトのそれはライデンとミュンヘン民族学博物館、小シーボルトのものはウィーンの国立民族学博物館と応用美術館の最も早いコレクションの一つであると同時に、ヨーロッパの日本研究の出発点でもある。
 しかし、19世紀半ば近代科学のーつとして設立された日本学(ヤパノロギー)は、殆ど例外なく文学・文献学として理解されていた。20世紀後半漸く変化し始めたパラダイムは今度は社会科学の側面を重んじた。コレクションの膨大な資料は未だに日本研究の視野に入っていないのが現状である。この問題を真正面から取り上げながら、ボン大学日本文化研究所は昭和56年初めて中部ヨーロッパの美術館・博物館・公文書館等の担当者を招き、日本コレクションの歴史や現状を討論した。このシンポジウムの席上でヨーロッパ日本資料担当者の学会(EAJS)が生まれたー方、ドイツ連邦政府の研究費により、ヨーロッパに保管されているアイヌ民族文化及び琉球・沖縄関係のコレクションの網羅的調査研究企画も形を整えた。次の段階として、今度はトヨタ財団の援助をもって(ロシヤを除いた)全ヨーロッパの約60ヶ所の日本コレクション担当者に依頼し、総合的な概観を掴む事を試みた。その結果として、およそ300ヶ所の博物館・美術館の日本コレクションについて報告を得られ、博物館間の協力体制を強化するためのネットワーク「ENJAC」が生まれた。プラハでのシンポジウムに引き続き、次回はチューリッヒ大学が日本の仏教美術コレクションについてのシンポジウムを検討している。
 講演は、ヨーロッパに於ける日本関係コレクションの歴史と現状のアウトラインを提示し、その文化交流おける意義と役割を解明しようと試みる。

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2008年9月 3日

セーラ・トンプソン&エイブラハム・シュレーダー (第2日・午後第1部)

セーラ・トンプソン Sarah Thompson (ボストン美術館)
エイブラハム・シュレーダー Abraham Schroeder (ボストン美術館)

「ボストン美術館の日本版画アクセス&ドキュメンテーション・プロジェクト(JPADP)」
The Japanese Print Access and Documentation Project (JPADP) at the Museum of Fine Arts, Boston (MFA)

 ボストン美術館の日本版画コレクションは、およそ5万点にもおよび、日本国外では最大、世界でも有数のものである。コレクションは、初期仏教版画から現在活躍中の作家の作品まで擁する網羅的なものであるが、その主体は江戸時代の浮世絵である。コレクションの大部分は、明治時代に日本で収集されたものであるが、数があまりにも膨大なため、個々の作品の検索と、通常の形での(コレクション全体の)図録出版が困難であった。また、収蔵庫の状態も、現在の保管基準に達しない状態が続いた。
 こういった問題に対処するため、2005年1月、ボストン美術館は、オンライン公開のためのデジタル撮影・図録作成と、全コレクションの配置転換プロジェクトに着手した。撮影、配置転換、そして最も基本的な作品情報を含めたオンライン公開は、2010年中には完成の予定である。
 今回の発表の前半は、こういったボストン美術館特有の問題と、その解決プランを紹介し、発表後半は、プロジェクトの技術的な詳細と、プロジェクトを実際に施行したボストン美術館の館員とボランティア、また立命館大学をはじめとした研究機関からの研究員の、日々の仕事の流れに焦点を当てる。
 

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2008年9月 3日

ヘレナ・ホンクーポヴァ (第2日・午後第1部)

ヘレナ・ホンクーポヴァ Helena Honcoopová  (チェコ、プラハナショナル・ギャラリー)

「チェコ共和国における日本美術品コレクションとそのデジタル化」
Collections of Japanese Art in the Czech Republic and their Digitation

1.チェコの日本美術工芸品 -国家レベルの主要コレクションが2つ、地方レベルでのコレクションが5つ、この他に、チェコの各地に点在する城に小規模な東洋美術コレクションがその動産として存在する。
2.2つの国家レベルの主要コレクション、プラハ・ナショナルギャラリーの東洋美術コレクションと、国立美術館(Naprstek Museum)のアジア美術部門へのアクセス方法としてのデジタルの利用。
3.ヨーロッパにおける日本美術コレクションのネットワーク、ENJAC創立の試みを例にした、デジタルを媒体とした研究に向けての国際協力発展への将来的方向性、その目的と限界。

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2008年9月 3日

ロジーナ・バックランド (第2日・午後第1部)

ロジーナ・バックランド Rosina Buckland (大英博物館アジア部日本課研究員)

「大英博物館を世界に -コレクションをオンラインで」 
Taking the British Museum to the World: Collections Online

 2008年12月現在、大英博物館のオンライン・データベースは、約85万点のコレクションを網羅し、現在も続々とデータのアップを行っている。こういったデータベース化は、世界中の人々が、教育・研究のためにコレクションにアクセスすることを可能にすることをその主要目的とする。今回の発表では、大英博物館のオンライン立ち上げの歴史的瞬間までの経緯と、コレクション・データベースの歴史、データベースの強みを概説する。また、デジタル化・研究の共同プロジェクトにも言及し、大英博物館コレクションというその根本にあるリソースの将来的展望を語る。

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2008年9月 2日

番外編GCOEセミナー「近代化遺産をとおしてみる京都」

本拠点客員研究員 玉田浩之氏による講演があります。
日時:2008年9月2日(火) 13:00~14:30(3限)
場所:【衣笠】立命館大学歴史都市防災センター カンファレンスルーム
詳しくは、こちらへ

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2008年9月 1日

川嶋 將生 (かわしま まさお)

kawashima.jpg立命館大学大学院文学研究科特命教授。

1942年三重県生。中近世を中心とする日本社会文化史。文学博士。

本拠点では、拠点リーダーを務めるとともに、京都文化研究班のリーダーとして、洛中洛外図屏風をはじめとする中・近世の風俗画のデジタルアーカイブ化をテーマにした研究プロジェクト「洛中洛外図屏風の総合的アーカイブと都市風俗の変遷」を中心に、教育・研究活動を行っている。

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2008年9月 1日

赤間 亮 (あかま りょう)

akama.jpg

立命館館大学大学院文学研究科教授。
1960年北海道生。日本文化史。

 本拠点では日本文化研究班のリーダーとして、多数の研究プロジェクトを立ち上げるとともに、世界中の浮世絵をデジタル・アーカイブ化することを目標に、世界を飛び回っている。

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2008年9月 1日

矢野 桂司 (やの けいじ)

yano.jpg立命館大学大学院文学研究科教授、東京大学空間情報科学研究センター客員教授、日本学術会議・連携会員。

1961年兵庫県生。地理情報科学。博士(理学)。

本拠点では歴史地理情報研究班のリーダーとして、GISを活用した「ヴァーチャル京都」などの研究プロジェクトを率いている。

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2008年9月 1日

八村 広三郎 (はちむら こうざぶろう)

hachi.jpg立命館大学大学院理工学研究科教授。

1948年鳥取県生。画像情報学。工学博士。 

本GCO拠点のサブリーダーを務めるとともに、「デジタルアーカイブ技術研究班」のリーダーとして、情報系の研究活動の取りまとめを行っている。現在、無形文化財のデジタル化と解析、古典籍・浮世絵等の画像解析、感性情報処理などに関する研究プロジェクトを行っている。また、画像データベース、コンピュータグラフィックス、感性情報処理、デジタル・ヒューマニティーズなどに関する研究プロジェクトを立ち上げ、研究を推進、若手研究者を指導している。

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