4.3.7 巌流島

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「敵討巌流島」

国員 中判/錦絵(横) 役者絵
出版:文久1年(1861)
立命館大学ARC所蔵 arcUP2139
【前期展示】.

■解説
 宮本武蔵が佐々木巌流を倒した武勇伝を題材にした作品である。巌流の傲岸な悪に対しての敵討ち。宮本無三四が実父と義父を殺した仇を討つ物語。木曽山中で老翁に秘術を教わり、巖流を討ち果たす。この作品はその木曽山中での老翁と二本の木剣で立ち会う、鍋蓋試合と呼ばれる場面である。ここで無三四は両刀使いの奥義を習得する。これは史実の宮本武蔵の二刀流をなぞっているのである。
 元文2年(1737年)に歌舞伎脚本として大阪で初演されて大変評判を得たのちに、京都などでも上演される。その翌年に江戸でも上演されることになった、人気演目である。(Y,Sa)