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3.1.12 忠臣蔵の柱絵
「忠信蔵 漆段目」
無款 柱絵/錦絵 物語絵
出版:寛政年間(1790~1800)江戸
立命館ARC所蔵 arcUP5865
【前後期展示】.
■解説
本図は、七段目の柱絵としては、縁の下が描かれておらず、例外的な図様となっている。手紙を読む男の紋は、二つ巴であり、明らかに由良之助を描いていながら、階上から覗く遊女の手には手鏡はなく、また、縁の下に手紙が垂れているわけでもない。「忠信蔵」と「漆段目」と一文字ずつ違えているのも解釈が難しい。上中下の三人の構図でなくても七段目になり得るという根拠となる事例ともいえるが、慎重に解読する必要があるのかも知れない。(a)