3.0 メッケ!-ここにも忠臣蔵

 人形浄瑠璃、歌舞伎の舞台で爆発的な人気を誇った「仮名手本忠臣蔵」は、やがて舞台を飛び出して、人々の日常のごく身近な生活の場へも影響の幅を広げていきます。
 人々はお化粧をしている女性や、年末の煤払いなど、何気ない生活の一風景を忠臣蔵の場面と重ね、それを浮世絵や川柳、草双紙などで表現、楽しむようになりました。
 また、双六や組上絵など、忠臣蔵で「遊び」、団扇や有卦絵、柱絵など実用的なものに忠臣蔵が結びつくようにもなりました。そして歌舞伎や浄瑠璃の舞台で見ていた忠臣蔵を更に他の芸能へ取り入れていく様子も見えます。
 ここでは当時の日常生活のさまざまなジャンルから忠臣蔵を見つけ、忠臣蔵と人々の結びつきの強さを感じていきます。(a)