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4.3.4 天下茶屋
「殿下茶屋」
「安達元右衛門」「当麻三郎右エ門」「早瀬伊織」「奴腕助」
豊国〈3〉 大判/錦絵 役者絵
出版:嘉永1年(1848)頃 江戸
立命館大学ARC所蔵 arcUP0535
【前期展示】.
■解説
天下茶屋の仇討は1609年に、林重次郎と源三郎の兄弟が父の仇である当麻三郎右衛門を天下茶屋で討った事件のことである。これを天明1年(1781)12月大坂で歌舞伎狂言化したものが「天下茶屋聚」であり、人気演目の一つとなった。「天下茶屋聚」では、林重次郎が早瀬伊織に、弟の源三郎が源次郎に名前が変更されている。
本図は、弟の源次郎が不在の際に兄の伊織が敵である当麻三郎右衛門に襲われる場面である。一太刀浴びせることができたが返り討ちにあってしまう。この場面の前に安達元右衛門は酒乱で勘当されており、さらに伊織達を裏切り、伊織の太股に深手を負わせる。(Y,Sa)