4.2.2 重兵衛

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「接合駅路楳」
「ごふく屋重兵衛 嵐吉三郎」

無款 細判/合羽摺 役者絵
上演:文化11年(1814)頃
立命館大学ARC所蔵 arcUP0644
【後期展示】.

■解説
 この絵には呉服屋重兵衛が描かれている。「伊賀越道中双六」という「伊賀越の敵討ち」の外伝作品において創作された人物である。
 重兵衛は又五郎の逃亡を手伝った人物である。東海道沼津の宿にて、二歳の時に別れた自分の実父の平作と妹のお米に出会う。お米は又五郎を敵と狙う、和田志津馬の妻であった。重兵衛はお米に、志津馬が必要としている妙薬を渡したり、平作に又五郎の「落ち行く先は九州相良」と告げたりするなど、又五郎を主人としながら間接的に志津馬の敵討ちを手助けすることになる。(Y,Sa)