2.1.0 大星由良之助と力弥

 仮名手本忠臣蔵における中心人物である大星由良之助。彼は主君・塩冶判官の無念を晴らすため、敵討ちを決意する。主君を想う家老であり、また子供を持つ親であった由良之助。彼は忠義の為に命を捨てようとし、その忠義に息子・力弥をも巻き込んでしまう。自らの妻・お石との別れ、また息子夫婦の別れ、そして力弥との別れ。様々な悲劇を起こしつつも進んでいく物語は、由良之助の死によって幕を閉じるのである。(a)