1.05.1 駆け落ちの果てに

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「仮名手本忠臣蔵」 「五段目」
 
貞信〈1〉 大判/錦絵(横) 物語絵
出版:不明、大坂
立命館大学ARC所蔵 arcUP3869
【前期展示】.
 
■解説
 勘平は自分が仕える主人の大事にお軽と「色に耽ったばっかりに……」恥じて、切腹しようとする。しかしお軽が制止し、ともに自分の実家へ帰ろうと提案し、駆け落ちした。お軽の実家では猟師として暮らしていた勘平だが、偶然にも元塩冶の家臣・千崎弥五郎と出会う。敵討ちを噂に聞いていた勘平は自分も連判に加わりたいと願い出るが、千崎もやすやすとは打ち明けられないため、主君の石碑建立の御用金を集めていることに隠して暗に討ち入り計画を知らせたのである。
 お国は、盗賊となった斧定九郎に、お軽を売った五十両を強奪され
殺されようとしている義父与一兵衛が描かれる。(藤井a)