B2-20-16 誠忠大星一代話 廿六

絵師:豊国〈3〉
出版:弘化4年(1847)~嘉永1年(1848)
判型:大判錦絵
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP0691


 討入を目前にして、判官後室のもとへ由良之助が暇乞いに訪れたところを描く。この折は敵討のことは伏せられ、後に寺岡平右衛門が届けた遺書から、由良之助の深慮が種々明かされることとなる。所謂「南部坂(雪の別れ)」に相当する場面である。由良之助は4代目市川団蔵、後室は4代目瀬川路考の似顔である。

 
 市川団蔵〈4〉 
1745-1808。初名亀谷虎蔵。前名中村虎蔵、初代市川友蔵、4代目市川団三郎。俳名二紅、市紅。屋号は三河屋。初代中村富十郎に入門、後に3代目団蔵の弟子・養子となった。安永2年(1773)11月に4代目団蔵を襲名。武道・実事・所作事をよくし、立廻りや早替りを得意とした。『忠臣蔵』の7役早替りなど、演出に工夫をこらした。