B2-20-15 誠忠大星一代話 二十五

絵師:豊国〈3〉
出版:弘化4年(1847)~嘉永1年(1848)
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0077-05

 
 武森喜多八を伴って関東へ下向の途次、(なる)()宿で雲助たちにからまれ、怒った喜多八が一人を激しく打ちすえた。その雲助は死んだふりをし、他の雲助たちが人殺しだと騒いだ。由良之助は詫びたうえで雲助の死骸を買い受けて新刀の試し斬りをしようと言ったので、死んだふりをしていた雲助はたまりかねて逃げ去った、という話を描いている。由良之助は2代目市川団十郎。

 
 市川団十郎〈2〉
1688-1758。初代団十郎の子。初名市川九蔵。後名2代目市川海老蔵。俳名三升・(さんじょう)栢莚(はくえん)など。屋号成田屋。元禄16年(1703)2代目団十郎を襲名。助六・鳴神・毛抜・曽我五郎・和藤内などが当り役で、荒事芸を様式化し、和事もよくした。享保20年(1735)2代目海老蔵に改名した。2代目団十郎は実際には由良之助を演じたことはない。