B2-20-12 誠忠大星一代話 二十一

絵師:豊国〈3〉
出版:弘化4年(1847)~嘉永1年(1848)
判型:大判錦絵
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP0686

 
 由良之助が妻を離縁して但馬へ送り返す場面。表向きは遊興を妻の実家から責められての事態であるが、実は仇討成就の際の後難を避けるための離縁であった。由良之助は初代沢村宗十郎の似顔となっている。

 
 沢村宗十郎〈1〉 
1685-1756。京都の人。初名染山喜十郎。前名沢村善五郎、沢村惣十郎。後名3代目沢村長十郎、初代助高屋高助。俳名訥子・高賀。屋号紀伊国屋。享保5年(1720)初代宗十郎を名乗る。元文2年(1737)総巻軸となり江戸の大立者となった。延享4年(1747)6月京都・布袋屋梅之丞座『大矢数四十七本』の大岸宮内役で大当りをとり、これが後の『忠臣蔵』大星由良之助役の原型となった。時代物・世話物に適し、和実にすぐれた。狂言作者としての作もある。