B1-01 仮名手本忠臣蔵 四段目

絵師:国貞〈1〉
出版:文政(1818~1830)後期
判型:大判錦絵10枚組の3枚続
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0023-01~03

 初代歌川国貞は、豊国(三代)と号を改めて以降も含め、『忠臣蔵』の物語を連作で描く作品を数多く残している。中でも、本作と、B1-06、B1-11のシリーズは、『仮名手本忠臣蔵』各段の場面を3枚続に描くという大がかりなもので、十段目までの板行が確認されている。大きくワイドな画面を利用して、主たる場面のほかにも異時同図の手法を用いていくつかの場面も描き込み、人物はもちろん背景に至るまで丁寧な描写がなされている。

 四段目の本図は、塩冶館の場面を描いている。下方は、表門前、平穏な館の明け渡しに納得がいかない若侍たちが押し寄せ、大星由良之助が判官形見の刀を見せてこれを鎮める場面。上方は邸内、中央に塩冶判官に切腹の命を伝える上使の訪問、その左方に判官奥方顔世御前らが幽閉中の判官を慰めるために桜を集める「花献上」の場面が配されている。

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