絵師:歌川国芳
出版:弘化4年~嘉永3年(1847~50)
判型:大判錦絵12枚揃のうち
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0368-01
四段目は塩冶館が舞台。襖という襖には家紋の「丸に鷹の羽」紋が散らされている。力弥が判官に上使の到来を告げるところであろうか。今日の舞台ではこのような演出は見られない。判官は黒の着付に黒の羽織、大刀を左手に持ち、小刀を左脇に差す姿である。実はこの着衣の下には白の死装束を着込んでいるのである。判官は12代目市村羽左衛門の似顔で、力弥は3代目岩井粂三郎であろう。コマ絵は、判官形見の短刀を握りしめ、仇討ちの決意を胸に館を退去する由良之助を描いている。