E1.1.6 忠臣蔵 五段目

絵師:歌川広重〈1〉
出版:嘉永2~3年(184950
判型:横大判錦絵12枚揃のうち 
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP1782

 五段目、山崎街道の場。中央には斧定九郎が与一兵衛から金を奪い、刺し殺して谷底に蹴落とす場面が描かれている。左後方に描かれているのは、早野勘平が鉄砲の火口を濡らしてしまい、通り掛かった千崎弥五郎に火を借りようとしているところ。尚、E1.1.5.5 に解説があるように、本図とE1.1.5.5 とは同一の図柄であり、こちらが初摺である。一般的に、絵師の指定のもと丁寧に摺られた初摺に対し、後摺は版木も摩耗していき線が省略されるなど粗製濫造の傾向が出てくるとされる。二つの図を見比べてみるのも面白い。