E1.1.5.05 忠臣蔵 五段目
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絵師:歌川広重〈1〉
出版:嘉永2~3年(1849~50)
判型:横大判錦絵12枚揃のうち
所蔵:立命館ARC
作品番号:AkoCH-S0024-05五段目は、雨降る闇夜の山崎街道が舞台。画面左方には、猟師となった勘平とかつての同僚千崎弥五郎の邂逅の場面。勘平は、与五郎に亡君の石碑を建てる名目で密かに討入りの計画を進めていることを聞き、その連判に加えてもらうため資金調達を約束するのである。右手前には、与市兵衛が、おかる身売りの半金50両を持ち帰る途中、山賊斧定九郎に殺され金を奪われる場面が配される。樹木や道は薄墨で摺られて夜であることが表現され、空の灰色はタテ方向の刷毛目によって雨の情景が表されている。
ちなみに、同一図柄で、E1.1.6 のように雁木模様に二つ巴紋を配した外枠があるのが初摺で、本図を含むE1.1.5 のように外枠が一本線になっているのが後摺とみられる。