絵師:歌川広重〈1〉
出版:嘉永2~3年(1849~50)
判型:横大判錦絵12枚揃のうち
所蔵:立命館ARC
作品番号:AkoCH-S0024-02
二段目は、桃井若狭之助邸内での2場面が異時同図で描かれる。画面右手前の座敷の縁側に「松切り」、左奥の一室には「力弥上使」が描かれている。「力弥上使」は二段目の冒頭、塩冶家の大星力弥が翌日の登城時刻を知らせる使者として訪ねてきたのを、桃井家家老加古川本蔵の娘で力弥と許婚の小浪が恥じらいながら応対するところ。「松切り」は、若狭之助の師直を翌日殿中で討つ決意を聞いた本蔵が、庭へ出て「このように存分に」と松の枝を切り落とそうとする場面である。