絵師:歌川広重〈1〉
出版:天保14年~弘化3年(1843~46)
判型:横小判錦絵12枚揃のうち
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP6489
小判という小さめの版面であることから、一図に複数の場面や多数の人物を詰め込むことはせず、一場面を選んで簡潔に描いた揃物。描かれる場面は、常套的なものとはやや視点を変えて選ばれているようである。
初段で描かれるのは、鶴ヶ岡八幡宮社頭での兜改めが終わり、足利直義が還御するところ。左手には八幡宮の鳥居、更に先には相模湾が見える。長傘を差し掛けられているのが足利直義。桐の薹(とう)の大紋を着す高師直、鷹の羽の大紋を着す塩冶判官がそれに続く。