B2-20-10 誠忠大星一代話 十七

絵師:豊国〈3〉
出版:弘化4年(1847)~嘉永1年(1848)
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0077-03

 
 由良之助が敵の目をあざむくために祇園や島原の茶屋で酒宴遊興にふけっているころ、菱川師宣(ひしかわもろのぶ)筆の遊女の絵に由良之助が賛を書き、太鼓持ちがこれに三味線で節をつけて唄にしたという話を描く。由良之助は初代尾上菊五郎の似顔である。


 尾上菊五郎〈1〉 
1717-83。京都の人。後名初代梅幸。俳名梅幸。屋号音羽屋。女方尾上左門の門人。享保15年(1730)尾上菊五郎の名で初舞台。三都の舞台で活躍。はじめ若女方をもっぱらとしたが、立役に転じてからは時代物・世話物を得意とした。初代菊五郎はしばしば由良之助を勤めている。宝暦12年(1762)秋市村座、明和3年(1766)9月市村座、明和5年3月京都・布袋屋座、安永2年(1773)9月市村座、同年12月大坂・嵐松次郎座、安永6年(1777)12月大坂・小川吉太郎座『日本花赤穂塩竈』(はなはさくらぎあこうしのおがま)、安永9年9月中村座、天明元年(1781)3月京都・布袋屋梅之丞・万太夫座『日本花赤穂塩竈』、天明3年大坂・嵐他人座に由良之助役で出ている。