B1-03 新板浮世絵忠臣蔵 四段目

絵師:国直
出版:文政~天保
判型:大判錦絵(横絵)
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0015-04

 足利家の紋所二つ引両、高師直の五三の桐、塩冶判官の鷹の羽、大星の二ッ巴を散らした額縁状の枠の中に、浮絵で『仮名手本忠臣蔵』各段の場面を描いた11枚の揃物。各図浮絵による背景描写の中に、芝居から抜き出してきたようなポーズをとる人物を点景して描いている。

 四段目は、物語の中でも由良之助が初めて登場する場面を描いている。奥の広間で判官が切腹に及んだその時、国元から駆けつけた由良之助がようやく到着したところ。画面左寄り、廊下の中ほどで平伏するのが由良之助である。他の家臣たちも平伏して由良之助を迎えている。