E2.2.10 大星良金ヲ始四十余人の義士本意を達し万昌山円覚寺引取焼香図

絵師:歌川国芳
出版:弘化4年~嘉永元年(1847~48)
判型:大判錦絵3枚続
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0560-01~03   

 討入り本懐を遂げた義士一党が亡君菩提所へ引き揚げ、霊前に師直首級を手向けて首尾を報告し、焼香する場面を3枚続に描いている。焼香の場面は多く屋外の墓所で描かれるが、ここでは堂内に場面設定がなされており、須弥壇には常花(じょうか)が飾られ、天井から華(け)鬘(まん)幢(どう)幡(ばん)といった荘厳具(しょうごんぐ)が下げられている。また、堂内では、僧侶や寺男たちがあわただしく討入り武具を運んだり、茶や火鉢の用意などをしている。なお、塩冶家の菩提所は、原作の『仮名手本忠臣蔵』では光明寺であるが、本図では「万昌山円覚寺」としている。