絵師:月岡芳年
出版:明治15年(1882)頃
判型:横中判錦絵揃物のうち
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP2537
あってはならないけれど、もしかしたらあったかも知れない困った事態を描いてみせた忠臣蔵戯画のうちの1枚。リサイクル精神が徹底していた江戸の町には、籠を担いで歩き回る屑買いの姿があった。反故紙や古着、また金属の類もやりとりしていたという。四段目を描く本図では、由良之助が鷹の羽の紋が入った御家の提灯のみならず、あろうことか塩冶判官御肉通しの刀までも屑買いに売り払おうとしているのである。
明治17年に制作された「忠臣蔵滑稽双六」(D12.1)に再利用されている。