D6.5 風流美人絵兄弟 忠臣蔵八段目

絵師:菊川英山
出版:文化9年(1812)
判型:大判錦絵
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP1127

日常生活の一瞬が忠臣蔵の一場面と同じ構図になっている、という趣向で両者を並べて見せている。左上のコマ絵に描かれているのは、八段目「道行旅路の嫁入」の戸無瀬と小浪の親子。戸無瀬が腰に差す大小の刀は、大星家への引出物にすべく持参した正宗と浪の平行安の二腰だが、右の美人はよく似た形の二本の巻物を持っている。また小浪の笠と杖は子供が持つ玩具の笠と梵天に転じられている。