D6.2 忠臣蔵 十段目
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絵師:喜多川歌麿〈1〉
出版:寛政(1789~1801)末~享和(1801~1804)
判型:大判錦絵11枚揃のうち
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0141コマ絵は十段目、討入り武器の調達を頼まれていた商人天川屋義平が心底を試されるが、長持の上で「男でござる」と言って決して口を割らない、という場面。対する本画面では、水油商の店先で酔っ払った男が薦樽に腰かけ諸肌脱いで居直っている、水油を売ってもらえないのに腹をたてているらしい。店の者であろうか、男と女がこれをなだめ、手前には2人の小僧がしゃがんで事の成り行きを見守っている。義侠心を示す『忠臣蔵』の場面と、世間の他愛もないできごとの対比の妙に感心させられる。