D6.1 忠臣蔵 三段目

絵師:喜多川歌麿〈1〉
出版:寛政(1789~1801)末~享和(1801~1804)
判型:大判錦絵11枚揃のうち
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0271

 1~3は同じシリーズの作品。絵の中に小さく区切られた長方形のコマ絵に『忠臣蔵』各段の場面、主たる画面はそれと対比させるように庶民風俗を描くという絵兄弟の趣向の作品で11枚からなる揃物です。

 本図は三段目を描いている。右上のコマ絵には師直に斬りかかった判官が本蔵に抱き留められる場面が描かれている。一方の本画面は、夫婦喧嘩とそれを仲裁する人々を描いていると思われる。(すり)()()を振り上げる亭主と怒りをあらわにする女房、なだめ抑える男女の困り果てた表情もみごとに表現している。