D2.4 忠臣蔵三夕

絵師:歌川広重〈2〉
出版:天保14年~弘化3年(1843~46)
判型:横間判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0294 

 春・夏・冬の夕景を『忠臣蔵』に当て込んで、それぞれ団扇形の中に描いている。右上は四段目城明渡しの場面で「扇が谷の春の夕暮」のタイトルが付けられている。左上は「山崎の夏の夕暮」と題し、六段目、勘平の住家を後にする郷右衛門・弥五郎の2人侍を描いている。中央下は「山科の冬の夕暮」で、九段目、大星閑居の木戸の外にたたずむ虚無僧姿の加古川本蔵が描かれている。朱と薄墨のみの簡素な彩色である。これも3同様に重宣期の作である。