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絵師:歌川国盛〈2〉
出版:弘化期(1844~47)
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂市教育委員会市史編さん室
作品番号:AkoCH-S0026
玩具絵の一種、ものづくし絵の作品。ものづくし絵は、同じジャンルに属するさまざまなものを一同に集めて描き込んだ絵で、ものの形と名前を覚えるなど子どもの知的好奇心をかきたて、教養の向上に大きく寄与したであろう。また、切り取ってつなげて小さな折本や画帖とすることもできた。
本図は、大判の左右に3列7段のマス目の枠を作り、右が「しん板忠臣蔵義士揃」で討入り姿の義士を1マスに1人ずつ描き、左が「しん板忠臣蔵」で『忠臣蔵』各段の場面を1マスに1場面ずつ描いている。中短冊判2丁掛の未裁断の状態である。
右の「義士揃」は21人しか描かれていないので、関連人物を含めてあと2図描かれたかもしれない。左の「忠臣蔵」の場面構成は次のとおりである。1段目 「大序」兜改め
「二だんめ口」力弥使者
「二だん目切」松切り
2段目 「三だんめ口」殿中刃傷
「三だんめ切」裏門
「四段め口」判官切腹
3段目 「四だんめ切」城明渡し
「五段め口」鉄砲渡し、勘平と弥五郎の邂逅
「五段目切」与市兵衛を襲う定九郎
4段目 「六だんめ口」おかる・勘平の別れ
「六だんめ切」勘平腹切り
「七だんめ口」密書盗み読み
5段目 「七だんめ切」九太夫成敗
「八だん目」道行旅路の嫁入
「九段め口」戸無瀬・小浪の死の覚悟
6段目 「九だんめ切」死の間際に本蔵が聟引出として師直邸絵図面を差し出す
「十たんめ口」覆面の男がお園の髷を切る
「十段め切」義平が長持の上で男気を見せる
7段目 「十一段め口」討入り、師直邸の門を大槌で打ち破る
「大詰」師直討取り
「大切」焼香場
D12.06 しん板忠臣蔵義士揃・しん板忠臣蔵