C4.05 「(ものづくし絵 仮名手本忠臣蔵)」

絵師:長谷川小信〈1〉(貞信〈2〉)
出版:明治前期
判型:横細判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0327

 ものづくし絵は、同じジャンルの絵をマスごとにびっしりと描いた子ども向けのおもちゃ絵で、幕末~明治時代に流行した。切り取ってメンコ状のカードにしたり、段ごとに切ってつなげて折本のミニ画帖にして楽しむことができる。

 本図は、細判の画面を横12列、縦4段に区切り、それぞれのマスに『仮名手本忠臣蔵』の登場人物を1人ずつ描いている。同一人物が場面ごとに複数回描かれたり、中には「植木屋」に登場する蘭の方・植木屋杢右衛門・小春屋弥七も見える。また、討入りの場面の「竹森喜太八」「大星由良之介」「高の師直」「赤垣専蔵」の4マスのみ背景に雪の降り積もる情景が表現されている。作者は長谷川小信(2代貞信)で、芝居町に近い心斎橋八幡筋の版元本屋為助からの出版である。

関連記事
  • C4.07.01 「(いろはかるた)」

    C4.07.01 「(いろはかるた)」

    絵師:無款
    出版:明治
    判型:横細...