C4.04.01 「新撰人物折形手本忠臣蔵」

絵師:津村勇蔵ヵ
出版:明治
判型:木版墨摺2枚組(袋付)
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0260-01

 『仮名手本忠臣蔵』全十一段を25体の人形折り紙で表現しようというもので、01「忠臣蔵折形伝授書」と題された折り方解説書と、02「新撰人物折形手本忠臣蔵 十一段」と題する折った人形に背景を添えた各段場面(十一段目のみ討入りと本懐の2場面)の完成図を描いたものの2枚からなる。また、「忠臣蔵紙人形折方独稽古(ひとりけいこ)」と書かれた袋も残存している。

 25体の人形を同一の基本形から折り進めていく点に特徴があり、さらに大序の顔世が手にした兜、九段目の本蔵の編笠、十一段目の師直が持ち上げる炭俵も同じ紙から折りあげる工夫がなされている。

 本資料は、明治期に大阪の此村彦助から定価4銭で売り出されたものだが、実は江戸時代の版木を用いた再版本で、初版は享和期(1801~04)に出版されたものである。作者は豊嶋郡尊鉢村(現大阪府池田市)の津山勇蔵、初版の版元は大坂の小刀屋六兵衛と推定されている。

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