C3.2 「由良之介 中村歌右衛門」「平右衛門 市川市蔵」

絵師:歌川豊国〈1〉
出版:文化9年(1812)
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂義士会
作品番号:AkoGA-G0001

 文化9年(1812)7月江戸・中村座の『太平記忠臣講釈』の舞台に取材している。右手に采配(さいはい)を持つ討入り姿の大星由良之助(3代目中村歌右衛門)と奴姿の寺岡平右衛門(初代市川市蔵)を描いている。画面左上、天空には本懐成就を称えてか北斗七星が輝いている。

 本図の作者は、江戸の役者絵の第一人者、初代歌川豊国。上方一の大物役者3代目歌右衛門は、生涯に3度江戸へ下り、江戸でも人気を博し、江戸絵にも数多く描かれている。上方絵のⅢ-1とは異なるすっきりとした顔立ちで描かれている。