C1.1.3 「浪花百景 道頓堀角芝居」

絵師:歌川国員
出版:文久年間(1861~64)
判型:中判錦絵100枚揃のうち
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-S0149

 「浪花(なにわ)百景」は、国員(くにかず)(よし)(たき)(よし)(ゆき)の合作による中判錦絵の揃物(そろいもの)で、嘉永(1848~54)ごろの刊行とされている。

 国員の筆になる本図は、大坂・道頓堀の北側から(かど)の芝居を望む景観を描いている。屋根には官許の証である(やぐら)が掲げられ、小屋の前には出演役者の名を書いた(のぼり)がはためいている。角の芝居は、道頓堀に架かる太左衛門橋を渡った角にあることからの呼称である。(なか)の芝居とともに大芝居が上演される、大坂を代表する芝居小屋であった。