B3-番外01 東錦浮世稿談 大星由良之助良雄
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絵師:芳年
出版:慶応3年(1867)
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0246
討入り姿ではない由良之助・内蔵助を描く作品もある。番外01~03では、そのような3作品を紹介する。「東錦浮世稿談」シリーズの1枚。当時流行していた講談の内容から描いており、伊東潮花は講談師の名。
祇園の廓からほろ酔い加減で女中に支えられながら帰る由良之助を描いている。由良之助の背後には、頰被りをした刺客が刀に手をかけて狙っている。右上を見ると、講談台本のデザインを使い、仮名垣魯文が評伝を書いている。「身を捨てゝこそ浮む瀬に。呑めや唄へや一寸先は闇にきらめく北斗の大星。光りを隠す心の山科。風雅でもなく洒落でもなく大志を抱く秘密の謀計。妓院の濁江河竹の流れに漂ふ翡翠も。底にひそめる魚を得る。宿意は後に顕れたり 是此一個の誠忠義頭。士中の士とや称えなん 魯文記」