B2-20-04 誠忠大星一代話 六

絵師:豊国〈3〉
出版:弘化4年(1847)~嘉永1年(1848)
判型:大判錦絵
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP0671

 
 既に判官切腹の報を受けた後であろう。由良之助が殉死の触れを出し、それに応じて登城した面々の前に座す場面。由良之助の真意が明かされるのは、諸士の心を見定めた後のこととなる。由良之助は3代目坂東彦三郎の似顔である。 

 
 坂東彦三郎〈3〉 
1751-1828。8代目市村羽左衛門の子。前名市村吉五郎。俳名薪水。屋号音羽屋。明和7年(1770)3代目彦三郎襲名。時代物を本領とし、『菅原』の菅丞相、『忠臣蔵』の由良之助など和実の名人といわれた。文化8年(1811)江戸の舞台を引退。その後3代目中村歌右衛門とともに上方へ行き、文化10年11月京都・北側芝居での『忠臣蔵』由良之助役を最後に役者を引退。剃髪して江戸に帰り隠居した。