B2-18-03 大星由良之助

絵師:国周
出版:慶応2年(1866)
判型:大判錦絵3枚続
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP4382(arcUP4382~84)

 
 慶応2年(1866)7月の市村座の上演に取材。七段目・一力茶屋の場の後半。おかるの身請け話しをつけ、もどってきた由良之助(5代目坂東彦三郎)が見たのは、観念した妹のおかる(初代河原崎国太郎)の首を落とそうとする兄、寺岡平右衛門(初代河原崎権十郎)の姿だった。おかるが密書を盗み見たあと、由良之助がおかるを身請けしようとしていることから、討入計画があることを確信した平右衛門が、おかるの首を取ることで手柄を立てようとしているのだ。由良之助は二人を制止し、平右衛門の同道を許すことになる。背景を藍で潰して人物三人を浮立たせ、緊迫した瞬間を描いた名品。.