A5-11 新版かな手本忠臣蔵十一段つゞきの内 十一段目

絵師:芳虎
出版:弘化~嘉永
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂市教育委員会市史編さん室
作品番号:AkoCH-S0025_11

幕末期には珍しい11枚の揃物。『仮名手本忠臣蔵』各段の場面を描くが、各図とも舞台で演じられる複数の場面を1つの画面の中に異時同図の手法で描き込んでいるのが特徴である。各図とも幾分画面が繁雑な印象はぬぐえないが、11図を通して見ると物語の展開を網羅的に把握することができる。

十一段目では、炭小屋と塀で区切られた前景に師直討取りの場面、背景に討入り戦闘の様子を配する。炭小屋の屋根には、提灯をかざし、また弓を引く義士たちが見える。