A2-04 忠臣蔵 十一段目一 夜打押寄

絵師:広重〈1〉
出版:文政~天保頃
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0035-11

広重は、10種に及ぶ「忠臣蔵」の揃物を描いたというが、中でも16枚からなる本シリーズは最高傑作といわれる。二つ巴を雷紋でつないだ枠の中に各段場面を描いているのだが、芝居ではどちらかというと軽く扱われる十一段目を六図とした構成に大きな特徴がある。十一段目を描くこの1枚目は、義士一党が夜陰に乗じて両国橋を渡ってくる様子が描かれている。画面の手前、川岸に停泊させた舟の上では、2人の同志が隠し置いていた梯子や提灯、大槌を取り出している