2009年5月19日

第49回 GCOEセミナー

2009年6月5-6日に開催されるJADS発表者による研究報告です。

1.「イタリア文化財デジタル化政策の動向報告及び在伊日本美術コレクション整理の現状と可能性」
A Report on the Italian Government’s Policy toward Digitizing Cultural Properties, and on the Current Conditions and Future Possibilities of Systematizing Japanese Art Collections in Italy

講師:齊藤 ちせ(RA1 / 日本文化研究班 / 立命館大学大学院文学研究科・D1)

 2.「『外地』日本語文学データベースの構築と課題 ―日本文学・文化研究における活用を目的として―」
Construction and Problems about a Database of the Gaichi (Foreign Lands) Japanese Literature

講師:楠井 清文 (PD / 日本文化研究班)

3.「松林靏之助とセント・アイヴス ―日本陶磁史関連史料のデジタル・データベース化への試み―」Matsubayashi Tsurunosuke and St Ives: Creating a Digital Database of Historical Materials on Japanese Ceramics

講師:前崎 信也 (PD / 日本文化研究班)

4.「立命館大学アート・リサーチセンター所蔵友禅図案の公開に向けた整理 ―本来のまとまりをいかに再現するか―」
Digital Archiving for Yuzen Designs

 講師:岡本 隆明(PD / 日本文化研究班)
 

日時:2009年5月19日(火) 18:00〜19:30(6限)
場所:【衣笠】立命館大学アート・リサーチセンター 多目的ルーム
【BKC】インターネット(Power Live)をご利用ください。
参加無料(予約不要)

※一般の方もインターネットでセミナーにご参加いただけます。
※インターネットでの参加を希望される方は、okmt-t■fc.ritsumei.ac.jp(■を@に置き換えてください)まで、その旨ご連絡ください(担当、岡本)。
※本拠点研究メンバーですでにID、PWをお持ちの方は連絡は不要です。
※配布資料は開催当日午後より下記のURLからご覧いただけます(期間限定)。
https://www.arc.ritsumei.ac.jp/dhjac/ppt2009/haihusiryo-index.html

 

【要旨】

1.齊藤 ちせ「イタリア文化財デジタル化政策の動向報告及び在伊日本美術コレクション整理の現状と可能性」

 イタリアは国立文化ポータルサイトを開設するなど文化財への容易なアクセスと利活用を模索している。本稿では伊文化財デジタル化政策の現状報告、更に在伊日本美術資料を、デジタルアーカイブを軸に考察をする。

2.楠井 清文「『外地』日本語文学データベースの構築と課題 ―日本文学・文化研究における活用を目的として―」

 本発表では、現在構築中の植民地期〈朝鮮〉日本語文学雑誌のデータベースについて報告する。明治以降、移民や植民者により多くの邦字新聞・雑誌が現地で刊行された。近年そのような海外で展開した日本文学に注目が集まっている。文学作品の研究には、書誌情報から社会背景に至るまで、様々なレベルの情報が必要とされる。本発表は、文学雑誌のデータベース化の際、これらの情報をどのように組み入れていくかという問題を考えたい。

3.前崎 信也「松林靏之助とセント・アイヴス ―日本陶磁史関連史料のデジタル・データベース化への試み―」

 2006年より宇治・朝日焼の陶工、松林靏之助(1894-1932)の活動と、彼が英国にもたらした日本の窯業技術、そしてそれが果たした役割についての研究を進めてきた。本発表では、2009年4月にイギリス、セント・アイヴスにて行った現地調査の結果を報告する。更に、発表者が進めている在外日本陶磁器データベース構想についての内容と関連付け、松林関連史料に特徴的といえる形態や素材が異なる作品・史料のデジタル・データベース化について検討する。 

4.岡本 隆明「立命館大学アート・リサーチセンター所蔵友禅図案の公開に向けた整理 ―本来のまとまりをいかに再現するか―」

 現在整理を進めている立命館大学アート・リサーチセンター所蔵の図案は、実際に図案を使用していた業者から古書店、大学へと移転するなかで本来持っていたまとまり・秩序が失われている。しかし、表・裏に書かれた記号や番号、裏打ちに使用されている文書の種類などに着目することにより、もとの秩序に近づけることが可能であり、このような原状の再現はコンピュータ上で行うことになる。Web上で図案を公開するための取り組みについて述べる。

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