立命館大学グローバルCOE　GCOEセミナー

第2部　「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ教育プログラム」履修生特集　18:00～19:30

講師：高橋 幸恵　（学外履修生）

講師：吉田 真澄　（立命館大学大学院文学研究科M1）

講師：中尾 芙貴子　（立命館大学大学院文学研究科M1）
 
日時：2008年7月29日（火）　16:50～19:30（6限）
場所：【衣笠】立命館大学アート・リサーチセンター　多目的ルーム
【BKC】立命館大学情報理工学部メディア情報学科会議室（予定）
参加無料(予約不要）
※BKC会場は遠隔講義システムによる参加になります。

※インターネットでセミナーにご参加いただけます。
※インターネットでの参加を希望される方は、nyoshi■fc.ritsumei.ac.jp（■を@に置き換えてください）まで、その旨ご連絡ください（担当、西川）。
※本拠点研究メンバーですでにID、PWをお持ちの方は連絡は不要です。

【要　旨】
第1部
Dr Lucia Dolce「How do we study Japanese religion?」
This lecture will outline some problems in the study of Japanese religion in Europe and discuss tendencies and questions that have recently arisen in the field. It will then introduce the activities of the Centre for the Study of Japanese Religions at SOAS (University of London), as an example of a multidisciplinary approach to the study of Japanese religious culture. Finally, I will present some aspects of my own research in the religiosity of the medieval period and in contemporary associative beliefs.

第2部
1.高橋 幸恵「能の稽古における第二次口頭性手段の有効性と課題」
　報告者は以前、能の稽古場で録音・録画技術を使用することに関する有効性と問題点とをテーマに研究した。すなわち、直接の対面伝承が基本とされる能の稽古において、録音・録画技術の利用がおよぼすと思われる影響を、仕舞の習得過程の一例に沿って分析した。本報告では、主にこの研究の内容の紹介をする。また、モーションキャプチャによる能の仕舞の記録・分析し、身体の各部の動きにどのような変化が見られるかなどを確認することを目的とした今後の研究計画について述べる。

2.吉田 真澄「平安貴族の移動からみた平安京」
　平安京に関しては歴史学、地理学、民俗学など様々な学問による研究が積み重ねられている。近年では、考古学の発掘成果からの研究成果も進んでいる。平安時代の貴族の日記には、行幸や慶賀などの行事で通った順路が詳細に記録されていることがある。本報告では、『兵範記』に見られる移動の事例を題材にGISを用いて移動経路の視覚化を試みる。天皇や貴族の移動から平安京という都市について考えたい。

3.中尾 芙貴子「GISを用いた古代史研究の試み」
　日本古代史においても近年は史料のテキストデータベース化や画像のデジタル化などを中心に史・資料のデジタルアーカイブが積極的に行われている。これらによってもたらされた研究への貢献は多大なものである。しかし，古代史を対象としたデジタル技術を用いた研究は，まだそれほど活発ではない。本報告では古代史研究におけるGIS利用の可能性を現在の研究動向を踏まえて考えたい。