E2.2.13 誠忠義士聞書之内 討入本望之図

絵師:歌川国芳
出版:嘉永5年(1852)
判型:大判錦絵3枚続
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP9881~9883

 艱難辛苦を経て遂に義士が討ち入った高師直邸である。降り積もった雪の中、閉じられた門の朱色が一際映える。奥まで続く屋根線が邸宅の広大さを感じさせる。既に屋根に掛けられた梯子、今まさに掛けられようとしている梯子の角度の違いが画面にリズムを与える。それぞれの役割を果たそうとしている義士たちの表情も描き込まれており、終に本懐を達しようとする高揚感が伝わってくるような一図である。