E1.5.1 東都高名会席尽 浅草広小路すみや 師直
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絵師:歌川豊国〈3〉・歌川広重〈1〉
出版:嘉永6年(1853)
判型:大判錦絵60枚揃のうち
所蔵:赤穂市教育委員会市史編さん室
作品番号:AkoCH-S0030「東都高名会席尽」は、嘉永5~6年に刊行された60枚の揃物。江戸の名高い会席料理屋の店先や庭、名物料理、近隣の名所などがコマ絵で配され、本画面には芝居の登場人物に扮した役者の似顔で描いている。料理屋と人物の取り合わせには何かしらのダジャレが利かせてある。料理屋のコマ絵を広重、役者絵を3代豊国が描いている。
料理屋は浅草広小路にあった隅屋で、左上縦長の長方形のコマ絵には隅屋の店先が描かれ、雪の中店に入っていく人々の姿が見える。上部中央の隅切り方形のコマ絵には浅草寺の雪景が描かれている。本画面は11代目森田勘弥の高師直である。討入りのときに師直が「炭」小屋に隠れていたのを「隅」屋と掛けているわけである。また、コマ絵が雪景なのも討入りの情景に合せたものであろう。