D10.2 柴の師直・やさま十た良・大ほしちうしん

絵師:無款
出版:江戸後期?
判型:横小判合羽摺版画
所蔵:立命館ARC
作品番号:arcUP4803

 これも文字絵の1枚。大星由良之助が見守る中、矢間十太郎が高師直に槍を突きつける場面である。十太郎の下に「やさま十た良」、由良之助の左上に「大ほしちうしん」とあるように、二人の衣装の太線をなぞると、「や」「さ」「ま」「十」「た」「良」、「大」「ほ」「し」「ち」「う」「し」「ん」と読める。そして師直の上に「柴の師直」とあるのは、浪士討入の際に師直が柴小屋に隠れていたことに拠るのだが、ただその衣装の太線をなぞって現れるのは「柴」の1字のみである。