A6-30 義党退屯図

絵師:芳年
出版:明治2年(1869)
判型:大判錦絵3枚続
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0251-01~03

吉良を討ち取った義士一党が、亡君の菩提所に引き揚げてきたところを大判3枚続のワイド画面に描く。中央に首を墓前に供える準備のためあれこれと指示を出す大石内蔵助を、その右に吉良の首を槍先に掲げた間十次郎を描く。画面左には暖を取るため焚き火をする者、右には義士をねぎらって茶を振舞う寺僧や墓を清めるために手桶に水を入れて運ぶ義士などを描く。本図は明治になってから描かれたため、菩提所は高輪の泉岳寺であり、義士の姓名も実名に近い名で記される。