A5-25 仮名手本忠臣蔵 十一段目
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絵師:芳滝
出版:慶応1年(1865)頃
判型:大判錦絵
所蔵:赤穂市立歴史博物館
作品番号:AkoRH-R0127-11後期上方絵を代表する絵師芳滝の作。『仮名手本忠臣蔵』の各段を役者見立で描いた十二枚の連作で、慶応元年の制作と考証されている。赤の雁木模様の枠取りの中に各段の主要な場面を描いているが、二段目から七段目までは時間軸の異なる複数の場面を配している。濃彩の美しい配色で摺られている。人物は江戸・上方の当代を代表する役者総出演のような趣向で、壮観である。十一段目の本図は見つけ出した師直を義士たちが取り囲み、由良之助が判官形見の短刀を示して師直に覚悟を迫る場面。図に描き込まれている配役は以下のとおり。
村松半太夫=市川八百蔵Ⅵ、竹森喜多八=市川九蔵Ⅲ、師直=坂東亀蔵Ⅰ、菅谷三の丞=実川延若Ⅰ、由良之助=市川小団次Ⅳ、力弥=市川左団次Ⅰ、矢間十太郎=大谷友松、片岡源五右衛門=市川小文次Ⅰ、平右衛門=嵐徳三郎Ⅳ。