2009年5月15日

「外地」文学研究会(第6回)

「外地」文学研究会を下記のように行いました。
○日時:5月15日 17:00-18:00
○場所:アートリサーチセンター 第2会議室
○テクスト:張赫宙「迫田農場」
○報告者:楠井清文
○参加者:5名
→報告の詳細は続きをごらんください。
 今回の報告は、「張赫宙「迫田農場」について――迫間農場小作争議との比較から――」と題して、張赫宙の初期作品である「迫田農場」を、モデルとなった迫間農場の小作争議と対比し、事実関係がどのように作中に取りこまれているかを中心に論じたものだった。報告者は、モデルとなった争議の経過が忠実に作品に反映されているとし、そこに作者の、日本(内地)の読者が知らなかった事実を伝えようとする意図を推定した。
 質疑では、韓国における張赫宙の初期作品についての研究状況、作者自身の出身が作品に与えた重要性、同時期の社会主義リアリズム論素との対応関係、「親日」文学という枠組をどう相対化していくか、などが議論された。

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