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2008年6月27日
資料調査
6月27日(金)、関大へ文献調査(楠井)。
・経過報告
プロジェクト「植民地期朝鮮で刊行された文芸雑誌DB」のメイン研究として、詩人・内野健児(1899~1944)の活動を調査中。内野は1921年から28年まで朝鮮の日本語詩壇で中心的な役割を果たし、『耕人』『朝』『亜細亜詩脈』『鋲』など、多くの詩雑誌を刊行し、現地文壇の組織化に努めた。紙面からは、他の文芸雑誌との交流から当時の文壇がうかがわれ、また朝鮮での文学活動をどのように位置づけようとしていたかが分かる。これまでは国会図書館蔵『朝』『亜細亜詩脈』・近代文学館蔵『耕人』・日文研蔵『朝鮮公論』・関大蔵『京城日報』1923・26年分を調査。内野の活動を補う文献が多く見つかった。GCOEの活動としては、『耕人』『朝』『亜細亜詩脈』など復刻版のない文献に関し、まず総目次作成から行う予定である。
2008年6月25日
研究会報告・張赫宙「岩本志願兵」
研究会報告第2回・張赫宙「岩本志願兵」
テクスト:張赫宙(発表名・野口稔)「岩本志願兵」
初出『毎日新聞』1943・8・24~9・9、単行本『岩本志願兵』(興亜出版社 1944・1)
報告者:任時正氏 参加者:4名
今回の報告は、日本語で創作し活躍した朝鮮の作家・張赫宙の作品を取り上げた。
「岩本志願兵」は、1938年から実施された志願兵制を主題に、主人公の「私」と、志願兵訓練所でよりよき「日本人」になろうと努める「内地育ち」の少年・岩本との出会いを描いたものである。
報告者は、作中で度々述べられている同祖論について、作者の教育体験、特に恩師・大坂六村の影響による朝鮮古代史への関心の高さを指摘した。また「内鮮一体」や協和会のような当時の「皇民化」政策の実態について触れながら、その動向に沿うような形になってしまった40年代の張赫宙の活動を、いかに位置づけるかという困難を論じた。
討議では作中の「丸岡学院」のモデル、他の志願兵小説との比較、同祖論の背景、高麗神社と皇族の関係、朝鮮の土俗に対する作者の意識、等について質疑があった。
2008年6月25日
「外地」文学研究会(第2回)
次回研究会は、以下の予定です。
日時:6月25日(水)17:00~18:00
場所:アートリサーチセンター第2会議室
内容:張赫宙「岩本志願兵」
報告者:任時正氏(本学研究生)
2008年6月23日
学会出張
6月21日(土)、22日(日)日本文芸学会大会(広島女学院大学)へ出張(木村、楠井)。
2008年6月16日
資料調査
13日(金)、18日(水)日文研へ文献調査(楠井)。
2008年6月11日
資料調査
5月30日(金)仏教大、6月4日(水)関大へ文献調査(楠井)。
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