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2009年3月14日
シンポジウム内容①
○イタリア「観光」の性格とホテル
――イタリア旅行関係記事のPDFファイル化を通じて――
真銅正宏(同志社大学)
日本の近代において、視察や留学、および旅行のためにヨーロッパに渡った日本人たちは多い。しかしそのほとんどが、ロンドンやパリ、ベルリンなど、一国およびヨーロッパ全体を代表する都市に、明確な目的意識をもって訪れているのに対し、イタリアについては、やや違う訪れ方を見せる。端的にいえば所謂「観光」という態度が目立つのである。この、やや特異な西洋訪問記としてのイタリア旅行記を対象に、日本人たちがおそらく初めて体験したであろう「観光」という営為について、考察したい。
イタリアは、ローマという古都でありかつキリスト教の一つの中心地を持つ一方で、かつての都市国家の面影を受け継ぎ、ミラノやフィレンツェ、ヴェネチア、ナポリなど、それぞれ個性に富み、旅行者に多彩な印象をもたらす都市をいくつも持っている。日本人旅行者たちは、ローマにだけ向かうのではなく、これら諸都市を常に歴訪する。これは、パリやベルリン、ロンドンへの訪れ方とは対照的であろう。本発表においては、特に、イタリアの代表的な観光地の記事と、当時の写真などの資料とをつきあわせる作業と、日本人旅行者が宿泊したホテルの描写に焦点を当てることにより、その歴訪というスタイルに特徴的なイタリア「観光」の性格を明らかにすることを目指す。
この考察の基礎作業として、西洋渡航の始まった幕末期から第二次世界大戦が終わった一九四五年までの間に刊行された書籍および雑誌のうち、日本人旅行者のイタリア旅行関係の記事を集成し、これをデータベース化する作業を、現在、進めている。さらに、これら記事をPDF(Portable Document Format)ファイル化することにより、検索の利便性および記事間および他の媒体による資料との連結をも図ることも試みている。これらの基礎作業についても中間報告したい。
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