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2008年12月 9日
第39回GCOEセミナー発表・報告記録
下記のような内容で発表を行いました。
・日時:2008年12月9日(火)18:00-
・場所:アートリサーチセンター多目的ホール
・テーマ:「戦前期「朝鮮」文学雑誌データベースの構築と課題」
・報告者:楠井清文
※発表要旨はこちら
質疑応答の内容は続きをご覧ください。
今回の発表内容は、報告者が進めている、1920-30年代に「朝鮮」で日本人によって刊行された詩雑誌のデータベース構築に関する現状報告と今後の展望について述べたものである。
発表では1.資料の特質、2.データベースの具体的構築、3.データベースの活用と研究の方向性、という三つの順番で、1ではなぜ日本人の雑誌を研究する必要があるのかを、当時の日本語メディアが日本人コミュニティ結束に果たした役割という点から説明した。そして今回の研究では、内野健児という詩人が中心となって刊行した詩雑誌の調査・データベース化を行うことを述べた。また2では、実際に構築中のデータベースを使用し、デジタル化の利点として、閲覧しにくい資料が閲覧できるようになること、従来研究の進んでいなかった日本語雑誌によった無名の詩人の活動を整理することができること、を挙げた。また問題点として、詩の作品を1レコードとした場合、画像との対応が煩雑になること、検索システムやインターフェイスの利便性の不十分さなどを述べた。最後に3では、今後データベースを活用したどのような研究を目指したいかについて、作品内のイメージを解釈する時に、同時代の文化的・社会的背景を参照する必要があること(特に「外地」の文学研究では重要)、それらもデータベースの中に組み込めるようにしたい、という展望を述べた。
質疑応答では
・報告者は国内の所蔵調査を行ったが、韓国での調査は考えているのか?
・韓国の近代文学者が韓国語で刊行した文学雑誌との比較
・今後、韓国の研究者と共同研究を展開す時に、日本人による日本語雑誌の研究は、向こうの研究にどのようなメリットがあるか?(肯定的なものとして誤解されやすい)
という質問・指摘が中尾瑞樹先生から、
・データベースを使いこなすことで従来の文系研究にもメリットがあること
・データベースの目的・フィールド定義等を厳密にすべき
・デジタルは活用するが、現物に触れることが不要という考えではない。
・画像とテクスト情報は必要に応じて使い分ける。検索では利便性を優先すべきで、厳密性は画像に直接当たればよい。
という指摘が赤間先生からあった。
またそれ以外にも
・漢詩文の重要性
・ハワイなど他の移民社会のメディアとの比較
といった指摘があった。
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