E4.3 判じ絵本

『[判字物]』
作者:西川祐信ヵ
書型:半紙本 1冊
出版:享保(1730)頃
所蔵:立命館ARC 資料番号:hayBK02-0150.

「判じもの」とは、文字や絵などにある意味を隠してそれを当てる、なぞの一つである。有名な意匠としては鎌、輪、ひらがなの「ぬ」で「構わぬ」と読むものなどがある。起源は平安後期の「歌絵」「葦手絵」などまで遡ることが可能である。これらは和歌や古典文学の素養を必要とした高尚なものであったが、それらの一部に俗物的な要素が加えられて行ったことが「判じもの」につながって行ったと思われる。
 なぞなぞとの違いとなりそうな部分に、「文字を用いない」という点がある。右図の画像に書かれている文字は「判字物」と「はんじもの」であり、絵の意味そのものには言及していない。目次に値する部分に答えとなる当て字が掲載されている。