E4.2 なぞなぞ絵本

『[なぞづくし]』
作者:未詳
書型:中本 1冊
出版:寛延 (1750) 頃
所蔵:立命館ARC 資料番号:arcBK03-0054.

 なぞなぞは、主に問いと答えからなる遊びである。しかし、その歴史は古く平安中期の貴族社会には、問いに対して和歌で答えるというものも存在する。江戸時代になると絵本にもなぞなぞが現れるのである。内容としては、絵本の中に描かれている問いと絵から答えを考えるようなもの、なぞかけなどの形式が存在する。それまでは言葉のみで行われていた遊びが絵本に登場するのである。
 本作はもなぞなぞ絵本の一つであり、左側の上部に問いが示されており周囲にはその問いを表す風景が図示されている。この見開きの左側では、「思ひあふた夫婦」とかけて「朽木の伽羅」と解き、その心は「中(仲)がよい」
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