A2.6 明治の絵本

『絵本赤穂四十七士』
作者:未詳
書型:小本 1冊
出版:明治33年(1900)
所蔵:立命館ARC 作品番号:arcBK04-0118.

 明治期になると、木版から銅版画、石版画での絵本の出版も行われた。明治維新を経ても、内容は大きく変わることはなく、江戸時代からの題材を継承したものがあいかわらず出版され続けていた。
 本作は赤穂浪士の討入り事件を、時間軸に沿って紹介している、銅版絵本である。幕末から、演劇で定着した「忠臣蔵」から、義士各々の物語である外伝にシフトしていた「忠臣蔵」の動向を、本書からも理解できる。
 提示の見開き丁は、討入りとは直接関らないエピソードで、佐藤衛門七と大石良雄が紹介されている。(Ya.)