E4.0 絵の遊び

 絵本に描かれたイメージは、言語や視覚的な関連性をも表現できる。この機能を使えば言わば知的遊戯を絵本の上で展開できる。子ども向けの遊戯絵本にみられる単純な遊びだけでなく、相当な知識を用意しないと理解できない「遊び」も絵本の上で行われてきた。
 ここでは、なぞなぞや駄洒落の様なものから、絵の駄洒落ともいえる判じ物(参考図)、違うモノに擬えることよって生れる面白さに描いた見立て、やつしの表現など、いくつかの絵の遊戯をピックアップして紹介したい。(a.)

【参考図】
「東海道五十三次はんじ物」
絵師:歌川芳藤
判型:大判錦絵
出版:弘化5年(1848)頃
所蔵:立命館ARC 作品番号:arcUP0525.