絵本に描かれたイメージは、言語や視覚的な関連性をも表現できる。この機能を使えば言わば知的遊戯を絵本の上で展開できる。子ども向けの遊戯絵本にみられる単純な遊びだけでなく、相当な知識を用意しないと理解できない「遊び」も絵本の上で行われてきた。
ここでは、なぞなぞや駄洒落の様なものから、絵の駄洒落ともいえる判じ物(参考図)、違うモノに擬えることよって生れる面白さに描いた見立て、やつしの表現など、いくつかの絵の遊戯をピックアップして紹介したい。(a.)
【参考図】
「東海道五十三次はんじ物」
絵師:歌川芳藤
判型:大判錦絵
出版:弘化5年(1848)頃
所蔵:立命館ARC 作品番号:arcUP0525.
【参考文献】
小林忠監修 中城正尭編著『江戸時代子ども遊び大事典』 2014 東京堂出版 175頁より
日本大百科全書
川辺道昭・榊原貴教編著『図説絵本・挿絵大事典全 第1巻図説日本の児童書四〇〇年』 2008 大空社 148頁より
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